きんもくせいが香り始めました。
秋の空気は空同様澄み切っているような気がします。
9月の読書会、課題本は『怪物はささやく』(パトリック・ネス著 あすなろ書房)
でした。
秋の空とうってかわって、この作品の空は
黒く雲がおおいかぶさっているような雰囲気です。
参加者は4名、中には翻訳が気になり原書をアマゾンで購入した方も!
みなさんの感想を少し紹介します。
Mさん:怪物は、姿かたちはイチイの木を借りているけど、コナーの内面を表している。
原書が気になった初めての本。
Dさん:トビラの詩、ヒラリー・マンテル『愛をめぐる実験』を読んで、
若いときは早く大人になりたいと思ってたから、若いときの時間を
「耐えられそうにない」とは思わなかった。今の人はそうなのかな。
Kさん:ハリーとコナーの関係が不思議だった。ハリーはものすごくよくコナーのことを見ている。
いじめではないような感じ。手下の2人にはわからない、2人だけに通じるものがある。
もしかするとすごく似ている二人なのかもしれない。
Nさん:この夏読書感想文の中学生の部に選ばれていたけど、
これで感想文は書きづらい。イラストも多くて手には取りやすいけど。
原書をアマゾンで買った。カバーと外すとイチイの木が出てくる。原書の方が英語だけど読みやすい気がする。
主人公コナーと同級生のハリーの関係や、
病気で治療を続けているお母さんに対してのコナーの感情、
自分の矛盾した気持ちにもがくコナーの内面など、
掘り下げる観点はたくさんありそうですが、やはりこれで読書感想文を書くとなると
「うーん……難しい」という意見で一致しました。
また、この作品を読んだ人へ
参加者の方がおすすめの本として『かかし』(ロバート・ウェストール著 金原瑞人訳 徳間書店)
を挙げてくださいました。
さて次回の読書会は……
10月27日(土)14:00~
課題本は『八朔の雪~みをつくし料理帖』(高田郁著 ハルキ文庫)です。
図書館では、読む人がみんなハマっていくと評判の作品です。
最近テレビドラマ化もされましたね。どうぞご参加ください。