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高知こどもの図書館

Author:高知こどもの図書館
認定NPO法人が運営する、日本で初めてのこどもの本専門の図書館です。

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『ゼバスチアンからの電話』

今日紹介するのは、もう絶版になっているため
図書館でしか読めない本なのですが
中・高校生にオススメしたい1冊です。

17歳のザビーネはとても頭のいいしっかり者。
初めての恋人、ゼバスチアンと真剣に恋をしています。
でもあるとき、彼と喧嘩してしまい、
その上、家を買うという父親の夢のために、
経済的にも精神的にも辛い引越しをすることに…。

これをきっかけにザビーネは、自分を深く見つめ直すように
なります。
実は、付き合い始めてからの変わってしまった自分の心に
とまどいも感じていました。
彼のことを昼も夜も考え、ひたすら電話が鳴るのを待ったり、
自分の夢を投げ捨てて、何もかもゼバスチアンに
合わせてしまうなんて…
いつのまにか、大嫌いだったはずの自主性のない女性に
なっていたのです。

自分を見つめるのは簡単でもなく
楽なことでもないけれど、
確実にザビーネは成長していきます。
18歳のザビーネの誕生日で終わる結末は、
決してアンハッピーではないのです。 (み)

『ゼバスチアンからの電話』
イリーナ・コルシュノフ作 福武書店 1990年
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Comment

「女らしい」という思いこみ
 母親の生き方に反発していてもゼバスチアンのことを考える時は自分が母親そっくりになってしまう。ザビーネの無意識の中にある、「女らしい」ことでよりゼバスチアンに近づける、という思いこみ。今しばしば言われる専業主婦願望もこんな思いこみから生まれるような気がする。
 おばあちゃんを亡くして、食器や家具は残っているのに、おばあちゃんはどこへ行ってしまったのだろう、と戸惑うザビーネの姿は、彼女の何倍も年を重ねてから母を亡くした自分の感覚そのもの。
2011/05/07 22:49 | URL | narunia #- [ Edit ]

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